Raptor


F-22のことではない。

WestanDegital社のHDDのブランド名だ。
市販STATのHDDの中では唯一の10000回転ドライブ。

最近、自宅のPCがもっさり気味だが、M/Bごと最新のCore2 Duoに載せかえるにはちと予算がないので、じゃあせめてHDDだけでもと思い、容量がデカクて速いヤツを買おうと思ったら、なぜかRaptorというキワモノを買ってしまった。

インターフェースがSCSIだと、10000回転以上のドライブもけっこうあるが、SATA(IDEも含む)だと、このRaptorを除いては7200回転どまりだ。

HDDが高速になると、体感速度がかなり速くなる。が、回転が上がれば当然のごとく音はうるさくなる。熱も上がる。最近は家電チックな静音PCが主流だから、音が大きくなるのや、冷却のために箱がデカクなるのをを我慢してまでパフォーマンスを出すのはナシだから、高回転ハイパフォーマンスのHDDは出てこないのだろうか。

Raptorは、コストパフォーマンスは全然よろしくない。いまどきのSATAのHDDは、7200回転の500GBがボリューム(お買い得)ゾーン、ハイエンドは7200回転の750GB〜1TB。750GBでだいたい3万円ぐらいだ。Raptorは、なんと150GBで3万。7200回転ものの1/6の容量で同じ値段。つまり6倍高い。

6倍高かったら6倍速いのか? っていうとまさかそんなわけはない。ベンチマークとってみると、Readはなんと一世代前のSeagateの7200回転500GBとほとんどスコアが変わらない。さすがにWriteの方は、Raptorが2倍ぐらいのスコアだったが。

(7200回転500GBが今まで使ってたやつ)

Readのスコアが変わらないのは、多分ベンチマークソフトが連続して同じファイルを読み込んでるから、リアルにHDDの円盤からの読み取りではなく、キャッシュメモリに読み出されてる分のスコアになっているのだろう。7200回転のやつもRaptorも、キャッシュは同じく16MBだから、キャッシュが効いている部分の場合のスコアは大差ないはず。

そしたらキャッシュの容量が同じだったら、5400回転でも7200回転でも10000回転でも、円盤一枚あたりの記録密度が高かろうが低かろうが、ベンチマークのスコアはおんなじってことですか?

それでは実際の速さが全然分からん ┐(´〜`)┌
ベンチマークソフトが頭悪いです。

体感速度的にはえらい変わった。
OSの起動時間は3割ぐらい短くなった。
Officeの起動はエラク速くなった。
ブラウザの動きも軽い。
ブラウザが軽くなったのは、たぶんTemporaryファイルの読み書きが速くなったのだろう。

速くなったのにはHDDが高速になった他に、もう一つ理由がある。それはシステムドライブの容量をごーんと増やしたからだ。

私は、CドライブをOS専用にして、アプリケーションのインストールや、データのおき場所は別にパーテーションを切って、D、E、Fぐらいまで区切っている。その方がシステムがクラッシュする確率が低くなるし、バックアップを取る際に、システムのバックアップだけとりたい場合はCドライブのみのバックアップ、データのバックアップを取りたい場合はEドライブのみのバックアップとキレイに分けられるからだ。

で、前のHDDでは、OS用のCドライブを20GB取っていた。
XPの初期インストールサイズが7GB弱なので、なんやかんやで積もって倍のサイズになったとしても、まだ余裕のはずだったが、最近なんか遅くなったな〜と思ってCドライブの空き容量を見てみたら、残り4G切ってる L(゜□゜L)

なんでじゃ〜 My DocumentsやMy Picturesには溜め込まないようにしてるのになぜこんなに膨らむ?
元凶を探してみたら、それはTemporary Internet Filesだった。こいつが4Gもありやがった。ムカつく

が、それを差し引いたとしても12Gぐらいある。Temporary Internet Filesは、別のドライブを使うように設定変更すればいいが、それでもパンパンになるのは時間の問題だと思われた。

HDDは、残容量が2割切るあたりからパフォーマンスダウンし、残り1割あたりになると急速に遅くなる。90%使い切りあたりだと、処理が遅すぎて、その処理が正常終了できなくなったりするので、かなり致命的だ。ゆえにサーバーの面倒見ている人達は、HDDの残容量を日々点検してたりする。

今回のHDD入れ替えでは、Vistaを入れても耐えられるように(と言っても今のところVistaを入れる予定はまったくないが)、Cドライブに50GBをふった。Vistaは噂によると、システムだけで20GBぐらいあるそうなので、Vistaを入れるつもりなら、その倍の40Gぐらいはシステム用に使わないと快適には使えないだろう。その40GBは、システムだけでなので、アプリやデータを入れるなら、もちろんそれ以上の容量が必要だ。

いまどき新しいPCで、HDDが40GBしかないPCってのはまずないだろうが、薄型のノートだとHDDが超小型の1.8インチ型だったりして、それだと容量が80Gか40Gかの二択だったりするから、そういうモバイルノートでVistaを使うなら、HDDの容量は要注意だ。

高速なHDDを奢ったのと、システム専用領域を広くとったこととで、使うアプリや処理にもよるが、体感的には1.5倍〜2倍ぐら速くなった気がする。
HDD乗せ換えだけでそこまで速くなるなら大したものだが、通常の6倍高いHDDだからなぁ。Raptor使うのを人に勧められるかどうかは微妙なところです。

ちなみになんでRaptorは容量が小さいのかというと、ガワは3.5インチドライブでありながら、中に入っている円盤のサイズは3.5インチではなく、もっと小さいんだそうです。
円盤が小さいなら、そりゃ容量は小さくなるが、なんで小さいのか。
それは高速回転するから。

高速回転させると、円盤の重量バランスが均質でないと、回転中に振れが出てしまって、読み書きするヘッドとディスクの間のクリアランスが上手くとれなくなってしまうのだそうで。
ディスクのサイズが大きくなればなるほど、重量バランスを均質に保つのが難しくなる(やってやれないことはないが、コストが高くなる)。なので、Raptorとか、SCSIの高速回転ドライブは、外側の箱が3.5インチサイズでも、中身の円盤は3インチ未満ってことが多いそうです。

高速高精度の円盤を作るのは難しいし、コストが高くつくってことですね(ダイナミックバランスチェックでアウトだったやつは廃品になってしまうはずだから)。

市販の3.5インチHDDの円盤ってのは、実はかなり適当に作ってあって、不良セクタ(傷とか磁気がおかしいとか、液晶のドット抜けみたいに思えばいいでしょう)がけっこうな数であるらしいです。
多少の不良セクタがあっても、一般レベルの使い方(法人ユーザーも含む)だったら、それが原因でHDDがクラッシュすることは滅多にないんで、ほかってあるのだそうで。

が、24時間365日動きっぱなしで負荷かかりっぱなしのサーバー用途だと、わずかな不良セクタであっても事故の元なので、いい加減な円盤は許されない。

サーバー用のHDDっていうのは、市販用とハード的にはまったく同じスペックであっても、検品にすごい手間をかけてあって、ほぼ完璧な円盤でないとサーバー用としては出荷出来ないのだそうです。だからサーバー用は、市販用と全く同じ型番の製品であっても、値段が10倍ぐらい高かったりすることもあると。

というのを、最近、インフラ担当のエンジニアから聞きました。PCがどんどん安くなっていくなか、サーバーってなんでクソ高いままなのか不思議に思っていたら、そういう理由だったんですよ奥さん。

逆に言ったら、本来は500GBの容量がある円盤だが、不良セクタが多くて検品ではねられたやつを回収して、500のうち200しか使えないように制限がかかってるけど、動かないことはないという状態にリサイクルしたHDDは、激安で出荷できるのではないだろうか?

HDDだけでなく、CPUもメモリも、通常の検品では落ちてしまうレベルのものをリサイクルしたちょっと怪しい部品の寄せ集めなら、あっと驚くほどの激安PCが作れそうだ。
意外とそういう廃品回収PCって出回ってるのかも知れないですね。