西洋料理、ドイツにスポットをあてて

西洋料理、と一口に言ってもその中に多くの料理が含まれてくる。世界に名をとどろかせる美食国家・フランスとイタリアも含まれるし、飯が不味い国という不名誉な噂の立つイギリスも西洋の国家だ。征服者たちが多くの国の土着料理に影響を与えたかつての「日の沈まない王国」スペインのトマトをたくさん使った料理も捨てがたい。ドイツをはじめとしたゲルマン国家の料理はあまり知られていなかったが、一般的に西洋料理として思い浮かべられるラテン国家に負けず劣らず美味しい料理がある。


日本でドイツ料理についてどう思うかと質問しても「ソーセージとビール」と大体の人から返ってくることだろう。しかしそれが違うかと言えば、「それで正解」なのだ。ドイツでは土地が肥沃でなく、冬が長いという要因のせいで昔から食材が不足しがちであった。その為ヴルストと呼ばれるソーセージを代表とする保存食品が発達し、厳しい気候でも育てられる麦が育てられたことでビールが多く作られたのだ。それに加え新大陸の発見でもたらされたジャガイモはドイツでも育ったため、またたく間に主要食材となった。「大地と環境」に限定された食材で昔から変わらない食事を続けるのがドイツ料理なのだ。


だから食材に恵まれた温かい国、フランスやイタリアをはじめとした南の国々のような派手な料理はドイツにはない。だから、西洋料理という一般的なイメージで語る場合「ドイツの料理は粗野だ」とか「味気ない」という感想がよく聞かれることになるが、それは早計というものだ。ドイツとその周囲のゲルマン国家は、食材の味を楽しむという味付けを好んできた。味の濃いものに慣れた現代人には物足りなく思われるかも知らないが、食材を生かす味付けは日本料理でも行われてきたものだ。日本人には案外「ドイツの料理の方がフランスやイタリアの料理より旨い」よいう人もいるかもしれない。

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